石鹸洗剤が【NG】な理由(香害対策マニュアル)

「柔軟剤をやめて石鹼洗剤にしませんか?」という声かけをよく目にします。

それで、どれだけの方が「動いて」くれますか?

こちらの意見(思い)を伝え、その相手を動かすのは、とても難しいことです。

詐欺師やトップ営業マンなら容易いのでしょうが、私は若い頃、営業が苦手でした。

そのため、色んな本を読み漁り、その方法をとことん学習しました。

これは「テクニック」です。

何が正しいとかではありません。

ポイントは3つ

① 入口のハードルは、出来る限り低く

難しい試験の講座を受けると、まず超簡単なところから教えてくれます。

人は、最初のハードルが高いと超えられません。

詐欺師は、いきなり何千万円も要求しません。

まずは「相手のすぐに出せる金額」を探り、ギリギリの金額を要求し、一度払えば次は簡単だと言います。

最初のハードルを如何に超えさせるかです。

② 相手を否定しない

私が結婚した時、母親に「夫に、夫の家族の悪口は絶対言ってはいけない」と教えられました。

それは、「夫の家族も、夫そのもの」だからです。

「相手が使っているもの」も、その「相手そのもの」です。

危険な洗剤や柔軟剤を使っていて、それらを悪く言うことは、「相手そのもの」を悪く言っていると捉えられます。

相手に「頭痛」や「肌荒れ」「花粉症」などの不調があれば、「替えたら治るかもよ」と軽く伝えます。

それも、「使っているものが悪い」ではなく、「こちらにすると良くなる(よくなった)らしいよ」と相手を否定しないことが大切です。

③ 選択権は相手に

出来る営業マンは、「一択」でお勧めしません。

2つ以上(あまり多くても迷うので3つ位まで)を提案し、相手に選ばせます。

人は、「目の前に選択権があれば、どちらかを選びたくなる」習性があるそうです。

テレビでタレントが選択してるのを見ると、「自分だったらこっちだな」と勝手に選択しますよね。

今使っているものを「替えるか替えないか」の選択ではなく、「どちらに替えるか」に持っていければ、「替える」のは、すでに「決定事項」な訳です。

また、その選んだものに不都合や不満があった時、「営業マンに勧められたもの」だと、その不満は営業マンに向けられ、「自分で選んだもの」であれば、多少の不満が出ても「自分が選んだものだから仕方ない」と納得しやすいのです。

自分がいいと思うものを勧めたい気持ちは分かりますが、相手にとって、それが本当にいいかは、人それぞれです。

石鹼洗剤がNGな理由

柔軟剤を使っていない側の意見として、柔軟剤を「やめればいい」と一言で終わりがちなのですが、使っている側からすれば、「使う理由」が存在し、その理由をすべてクリアにする必要があります。

柔軟剤を使う理由は、主に次の4つです。

これらに対する意見として、NGなものを説明します。

①ふんわりさせる ⇒ 【NG】石鹼洗剤を使えばふわふわになる

石鹼洗剤は、合成洗剤に比べ、使い方に注意することが多いです。

それを「合成洗剤を石鹼洗剤に替えるだけ」のような気持ちで始めると、「うまく洗えない」「石鹼カスがつく」など、後になって「何これ?」となります。

「慣れれば簡単!」と勧める方もいますが、「慣れる」までのハードルが高く、その前にくじけてしまいます。

②静電気を防ぐ ⇒ 【NG】クエン酸を薄めて入れればいい

まず、使ったことのない「クエン酸」に戸惑います。

クエン酸を購入し、それを薄める?どれくらい?薄めるための容器はどうする?軽量スプーンは?

そして、それを毎回続ける?

考えただけでパニック!もう「無理!」となるほど、ズボラさんにとっては果てしなくハードルが高いのです。

さらに、クエン酸はパンプスとの相性が最悪です。

クエン酸を入れればサラサラになって肌触りがいいですが、ストッキングやタイツが滑ります。

フローリングで滑るもの危ないですが、ヒールのあるパンプスを履くと、足が前に滑り落ち、かかとが抜けたり、つま先が痛くなったりします。

これは、ヒールのあるパンプスを履かない人には気付きにくい点なので、注意が必要です。

③香りをつける ⇒ 【NG】香りなんかいらない

「香」をつけたいんです!

誰がなんと言おうと「香」はオシャレの一部。

「自分だけに香って癒されたい」ではなく、友達や彼氏に「いい匂いがするね」って言われたいんです。

実際に言われるし「クサイとか言ってくるやつの方がおかしい」と思っています。

④なんとなく習慣で ⇒ 【NG】習慣なんて変えればいい

習慣を変えるのは、口で言うほど簡単ではないんです。

「毎朝の珈琲」を習慣にしている人に「明日からやめれば?」って言って、やめられるものではありません。

その習慣を続けることに不都合が出てくれば変えようとしますが、そうでなければ、人に言われて「なんでやめないといけないの?」ってなりますよね。

「柔軟剤を使う」⇒「柔軟剤をやめる」には、この4つの高いハードルがあります。

「柔軟剤を使う」⇒「柔軟剤を替える」にすれば、これが無くなります。

ここで、③の「香」の問題が出てきます。

「香害」というだけあって、「香」を無くしてほしいのは、ごもっともです。

ただ、まずどうにかしないといけないのは、「マイクロカプセル」と「嗅覚を麻痺させる消臭成分」です。

なので、まずは、「無香料」の「ヤシノミ・無印」などを勧め、「詐欺師」のように「相手の譲れるところ」を探り、「香」を譲れないのなら、「ラボン・ランドリン」などの、マイクロカプセルが使われていないものも提案します。

次へ進める時のために、ここで「本来は無香料がベストだけど」ということは念押したうえで、本人に選択してもらいます。

ここで、「無香料」にこだわって無理に替えてもらうと、シャンプーなど、他の「香」の問題が発生しても、「もうこれ以上言えない」となります。

マイクロカプセルや消臭成分によって、おかしくなった中枢神経を取り戻し、嗅覚の麻痺や思考の歪みが正常化すれば、次に進める可能性が出てきます。

「詐欺師が、まずは相手がすぐに払えそうな金額を要求する」ように、「相手がすぐにできること」からです。

まずは一歩前進するとこを目指しましょう。

替えてしまえば、危険な洗剤や柔軟剤の「悪口」を言っても「相手そのもの」ではなくなります。

今まで使っていたものの危険性が理解できれば、現在使っている「香料」にも初めて「疑問」を持つことができ、すべてを「無香料」にするきっかけになります。

「香」にこだわりがないようなら、石鹼洗剤やエコ洗剤を勧めてもいいと思います。

この場合も「無香料の合成洗剤」と「エコ洗剤」のどちらかを相手に選んでもらいます。

ここで仮に「エコ洗剤」を選択し、うまく洗濯できなくても、最初のマイクロカプセル入りには戻らず、「じゃ、無香料も試してみよう」となります。

まとめ

柔軟剤を止めることを勧めない

「香」を譲れない人には⇒「無香料洗剤と無香料柔軟剤」「無香料洗剤とマイクロカプセルを使っていない(香のある)柔軟剤」の2つを提案

「香」にこだわらない人には⇒「無香料洗剤と無香料柔軟剤」「エコ洗剤(デメリットや使い方などを詳しく説明したうえで)」の2つを提案

2つの提案から相手に選んでもらう

危険な洗剤や柔軟剤を止めてから、それらの危険性について改めて説明し、理解してもらう

「相手を動かす」にはテクニックが必要です。

理詰めで論破できたとしても、論破された方は「次はどう言い返そう」と躍起になるそうです。

「動く」どころか、頑なになってしまいます。

不謹慎な言い方かもしれませんが、ゲーム感覚で「相手が動けばこちらの勝ち」と割り切って、攻略法を考えてはいかがでしょうか?

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